日用品愛好家の休日 vol.6|unpis × sato スペシャル・ミニ・インタビュー。

日用品愛好家・渡辺平日が、雑貨やインテリアなど「もの」の話をお届けします。今回は「unpis × sato」を牽引したプロダクトデザイナー・tukifuneさんに、いろいろとお話を伺っていきます。
渡辺平日 2022.08.14
誰でも

みなさんこんにちは。なんとも暑い日が続きますが、どんな感じでお過ごしですか? 僕のほうはここ半年ばかり「unpis × sato」というプロジェクトに携わっていました。

unpis×satoとは、気鋭のイラストレーター・unpisさんと、老舗ニットメーカー・satoさんとの共同企画のこと。自分は広報という立場で参加しました。
unpis×satoとは、気鋭のイラストレーター・unpisさんと、老舗ニットメーカー・satoさんとの共同企画のこと。自分は広報という立場で参加しました。

広報として様々な方法で情報を発信してきましたが、なにぶん素敵な企画ですので、まだまだ語り足りていない部分があります。

そこで今回は、unpis × satoでディレクションを担当したtukifuneさんにインタビューを行い、いろいろな話を伺ってきました。

実にありきたりな表現で申し訳ないのですが……。読めばついつい欲しくなるようなインタビューとなっています。どうぞお楽しみに。

渡辺平日
tukifuneさん、今日はよろしくお願いします。まずはこのコラボレーションの経緯を教えてもらえますか?

tukifune
よろしくお願いします。私はもともとunpisさんのファンで、いつか一緒になにかしたいなと考えていました。

以前、展示会を開いた際にunpisさんが来てくださって、ますますその気持ちが強くなりまして……。思い切ってオファーを出したのがきっかけです。

渡辺平日
なるほど。なんというか、思い切ってよかったですね。

tukifune
そう思います(笑)

渡辺平日
さて、unpisさんはイラストに留まらず、立体物なども手掛けられています。

一方のtukifuneさんも、アパレルからステーショナリーまで、幅広いプロダクトを手掛けられていますよね。

tukifuneさんの代表作『<a href="https://tukifune.shop-pro.jp/?pid=165525931">serial calendar</a>』。1枚に12月の日付が印字されており、「1年」という極めて抽象的な存在を、直感的に認識することができます。
tukifuneさんの代表作『serial calendar』。1枚に12月の日付が印字されており、「1年」という極めて抽象的な存在を、直感的に認識することができます。

渡辺平日
そんなおふたりが一緒にものづくりをするとなると、選択肢がそれこそ無限にありますよね。ずばりお聞きしますが、ファブリックアイテムをつくろうと決めたのはなぜでしょうか?

tukifune
今回は日用品をつくろうと最初から思ってました。一口に日用品といっても様々ですが……。私の実家がニットメーカーをしているので、その技術やノウハウを活かし、布物をつくろうと考えたんです。

渡辺平日
ご実家というと、下諏訪に拠点を構えているsatoさんのことですね。70年以上の歴史を持つ老舗メーカーですが、イラストレーターとタッグを組むのは、珍しいのではないですか?

tukifune
そうですね。基本的にうちの会社では、製品の仕様書が完成した状態で生産を引き受けます。今回のように「0から一緒に」というのははじめてです。

経験がなかったわけですから、ほとんど手探りでプロジェクトを進めていきました。

渡辺平日
unpisさんのカラーリングはほんとうに唯一無二ですから、それが表現できないのは困りますね。

tukifune
はい。なのでその持ち味をなるべく損ねないように試行錯誤しました。具体的には、特殊な製法を用いることで10色まで出せるようにして、微妙な色合いを表現しました。

渡辺平日
あれには驚きました。打ち合わせの際、職人さんが「どんなにがんばっても6色までしか無理だよ」とおっしゃっていたので……。さすがは老舗メーカーだと感動しました。

***

渡辺平日
プロジェクトを進めていくうえで、どういうことに気をつけましたか?

tukifune
とにかく「使いやすいものをつくろう」と心がけました。というのも、企業とイラストレーターとのコラボアイテムは、既存商品に絵をプリントしただけのものが多かったりしますよね。

渡辺平日
それ、すごく分かります。いかにもコレクターアイテムというか……。

tukifune
見た目は素敵だけど、実用的でないものってたまにありますよね。

もちろんそれを否定するつもりはありません。でも自分が関わるのであれば「なるべく使いやすいものを」と思ったんです。

渡辺平日
せっかくなら長く愛用してほしいですよね。

ところで、tukifuneさんはプロダクトデザイナーとしても活動されてますよね。このプロジェクトを進めていくうえで、その経験やノウハウが大いに役立ったのではないですか?

商品撮影の様子。tukifuneさんのアートディレクションのセンスが光っていました。
商品撮影の様子。tukifuneさんのアートディレクションのセンスが光っていました。

tukifune
そうですねえ……。ちょっと質問の意図から外れるかもですが、私はものをデザインするとき、試作品をたくさんつくります。そしてそれを徹底的に使うんです。そういう「つくる、使う、つくりなおす」というプロセスを大事にしてます。

渡辺平日
このプロジェクトでも、たくさん試作品をつくって、使い心地などを徹底的に検証していましたね。そうした地味な作業の積み重ねが、使いやすさに繋がっているのかもしれません。

***

渡辺平日
はじめて編み上がったサンプルを見た時、どう思われましたか?

tukifune
ほんとうに嬉しかったです。一日も早くお客様のもとにお届けしたいという気持ちでいっぱいになりました。

渡辺平日
僕もとっても待ち遠しいです。ところで今回の企画では、「ブランケットをつくる」ということが、かなり早い段階で決まっていましたよね。

数あるニットアイテムのなかで、ブランケットをチョイスしたのはなぜですか?

tukifune
「unpisさんのイラストを大きなサイズで楽しみたい」と思っていて、それならブランケットがよいのではと考えました。あとは、うちの会社でもブランケットが人気でして、それも理由のひとつとなりました。

ほかの理由としては……。けっこう個人的なエピソードを話しても大丈夫ですか?

渡辺平日
もちろん大歓迎です。

tukifune
よかった。私は長野県出身で、冬はもう凍えるほどに寒いんですね。

3月後半、satoさんの工場がある下諏訪へ。季節外れの大雪が降って、出歩くのも困難なほどでした(そのせいで松本市にある骨董品店に行けなかった……)。
3月後半、satoさんの工場がある下諏訪へ。季節外れの大雪が降って、出歩くのも困難なほどでした(そのせいで松本市にある骨董品店に行けなかった……)。

渡辺平日
やはり長野は寒いですよね。自分は南国の土佐出身なので冬でもポカポカでしたが(笑)

tukifune
(笑)。それで、母が寝冷えしないようにと、毎晩、毛布をふんわりと掛けてくれてたんです。こう、首元まで、そっと……。

その瞬間がとても好きでした。なんだろう、「100%安心」というか。

そういう思いでもあってか、毛布やブランケットが大好きになったんですよ。私にとってはお守りみたいな存在です。

渡辺平日
素敵なエピソード……。unpis × satoの製品が、使う人にとって、そういう存在になると嬉しいですね。

tukifune
うん、そうですね。……私はいつも、「使う人やその大切な人を、慈しんでくれますように」と思いながらものをつくっています。

tukifune
今回のブランケットやクッションカバーは、いつにも増してそういう気持ちが強かったです。このアイテムたちが心の拠り所になるようにと、私は願っています。

***

tukifuneさん、素敵なお話をありがとうございました。なんというか「こんなにいいプロジェクトに携われてよかったな」としみじみ思っているところです。

さて、unpis × satoのプロダクトの受注締切日は、8月14日となっています。つまり今日ですね。

しっかりとした工場が丁寧につくっているものですから、決して安くはありません。でも、きっとみなさんにご納得いただける仕上がりになっていると、僕は確信しています(ほんとうに)。

寒い冬のおともに、おひとついかがでしょうか。

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